導入
MOBAでランクを上げたいけれど、何を記録すればいいかわからない——そんな悩みを持つプレイヤーは多いです。KDA(キル・デス・アシスト)やCS(ミニオンラストヒット)といった数字は scoreboard で確認できますが、自分のロールにとって本当に重要な指標は何かを見極める必要があります。
特にサポートやタンクといった非ダメージ系ロールでは、KDAだけでは貢献度が伝わらないことが多く、視界コントロールやピール、コールの質といった定性面をどう記録すべきか悩むケースが少なくありません。
この記事では、LoL、Dota 2、Wild Rift など複数のMOBAタイトルに共通するロール別記録の原則を整理し、1試合ごとに3分で終わる実践的なチェックリストを提供します。自分に合った指標を選び、今日から記録を始められるようにします。
また、全体的な上達アプローチの基礎についてはMOBA上達ガイドの全体像も参照してください。
なぜ記録がうまくいかないのか
記録を続けられない理由は大きく分けて3つあります。
1. 記録する指標が多すぎる
最初からすべての指標を記録しようとすると、1試合あたり10分以上かかってしまい、数試合で挫折しがちです。KDA、CS、GPM、視界スコア、ダメージ分布……と何もかも書き留めようとすると、ゲームそのものを楽しむ時間が削られてしまいます。
2. 自分のロールに合った指標を選べていない
ADCならCSとDPM(分間ダメージ)が重要ですが、同じ指標をサポートに適用しても意味は薄いです。ロールごとに「見るべき数字」が異なるのに、万能な記録フォーマットを使おうとしているケースが多く見られます。
3. 記録の目的が不明確
「とりあえず記録する」のではなく、「何を改善したいのか」が明確でないと、数字を眺めるだけで終わってしまいます。たとえば「ファーム効率を上げたい」「デスを減らしたい」「オブジェクトコントロールを改善したい」のように、目的を1つに絞ることで記録が行動に結びつきます。
ロール別の記録指標と対策
各ロールで最低限記録すべき指標を厳選し、実行手順を示します。まず自分のメインロールのセクションを読み、そこから必要に応じて他ロールを参照してください。
ADC(マークスマン)
記録すべき指標(3つまで):
- CS(10分時点 / 試合終了時)
- DPM(分間ダメージ)
- 団体戦での位置取りの自己評価(1〜5段階)
実行手順:
- 試合終了後、まずCSとDPMを確認してメモする
- 「团队戦で前に出すぎた」「ポジショニングは良かった」など1行で振り返る
- 次の試合までに1つだけ改善ポイントを決める
向いている人: ファームとポジショニングを段階的に上げたいプレイヤー 向いていない人: まだ英雄のスキルを覚えていない初心者(まずは操作練習を優先)
CSやKDAの記録方法の基礎はKDA・CS記録ガイドで詳しく解説しています。
ミッドレーナー
記録すべき指標(3つまで):
- CS差(対面との10分時点CS差)
- ローム回数と結果
- オブジェクト参加率
実行手順:
- 10分時点で対面とのCS差を確認する
- ロームした回数と「キル・アシスト・ドラゴン取得」のいずれかを得られたかを記録
- 試合後に「ロームのタイミングは適切だったか」を1行で振り返る
サポート
記録すべき指標(3つまで):
- 視界スコア / ワード設置数
- ピール・ヒールの自己評価(1〜5段階)
- コールの質の自己評価(1〜5段階)
実行手順:
- 試合終了後、視界スコアを確認する
- 「ADCのピールはできていたか」「適切なタイミングでエンゲージを提案できたか」を各5段階で評価
- 次回は評価が低かった項目を1つだけ意識してプレイする
サポートは数字だけでは貢献が見えにくいロールです。定性評価を取り入れることで、KDAには現れない成長を可視化できます。
タンク / ジャングラー
記録すべき指標(3つまで):
- オブジェクト取得数
- イニシエート成功率
- マップコントロールスコア(視界 + オブジェクト)
実行手順:
- ドラゴン・バロン・リフトの取得状況を記録
- イニシエートした回数のうち、味方がフォローできた回数を数える
- 「イニシエートのタイミングをもっと早くすべきだったか」を1行で振り返る
ジャングラーはマップ全体に影響するロールなので、オブジェクトコントロールとイニシエートの質を中心に記録すると効果的です。
記録を習慣化する工夫
記録を長続きさせるためのポイントを3つ紹介します。
指標は3つまでに絞る
最初は各ロールで提示した3つの指標だけを記録しましょう。慣れてきたら徐々に項目を増やしても構いませんが、最初から多くの項目を追うと挫折の原因になります。
試合直後の3分ルール
試合終了直後の3分間だけを記録時間と決めます。スマホのメモ帳でもスプレッドシートでも構いません。時間を決めることで「いつか書く」を防ぎます。
週に1回の振り返りを設ける
日曜の夜など、週に1回だけ今週の記録を見返す時間を作ります。CSが週を追うごとに増えているか、ピールの評価が上がっているかを確認し、来週の目標を1つだけ設定します。
ツールを使う場合
手書きやメモ帳で十分ですが、進捗をグラフで見たい場合は記録アプリも検討できます。たとえば Leveler ではカスタムメトリクスで目標を定義し、スパークラインチャートで進捗を可視化できます。MOBA向けのビルトインテンプレートも用意されており、指標の設定から始めやすい点が特徴です。
注意点と限界
数字だけで判断しない
記録はあくまで成長の手がかりであり、最終的な評価基準ではありません。味方の構成やマッチアップ、運の要素も結果に影響します。数字が悪い試合でも「ポジショニングは良かった」など定性面で学びがあれば、それは確実な成長です。
短期間で結果を求めない
記録を始めて1週間で劇的な改善が見られることは稀です。最低2〜3週間は同じ指標で記録を続け、傾向を見るようにしましょう。
ツール依存に注意
アプリやツールを使う場合でも、記録の主役はあくまで「自分の振り返り」です。ツールの機能に振り回されず、シンプルに「今日の1行メモ」から始めることをおすすめします。
他のMOBAタイトルとの差異
ここで紹介した指標はLoL、Dota 2、Wild Riftなど主要なMOBAタイトルに共通する原則に基づいていますが、タイトル固有の指標やメカニクスの差異もあります。自分がプレイするタイトルのパッチノートやメタ情報もあわせて確認することをおすすめします。
よくある質問
Q: 記録する時間がないけどどうすればいい?
A: 1試合あたり3分、指標は3つまでに絞るのが最も現実的です。試合終了直後のロード中やキュー待ちの間にスマホのメモ帳で済ませれば、追加の時間はほぼ不要です。最初はCSと自己評価の2項目だけでも十分効果があります。
Q: サポートの記録で数字が少なすぎて不安になるのですが?
A: サポートはKDAやCSで評価されにくいロールです。「視界スコア」「ピールの自己評価」「コールの質」など定性指標を組み合わせることで、数字には現れない貢献を可視化できます。5段階評価で毎試合記録するだけでも、2〜3週間で傾向が見えてきます。
Q: 複数のロールをやっている場合はどう記録すればいい?
A: ロールごとに別々の記録シートを作ることをおすすめします。同じシートに混ぜると傾向が読み取れなくなります。「今日はADCでプレイした」「今日はサポートだった」とロールを分けて記録し、それぞれの改善点を別々に追跡しましょう。
Q: 記録アプリはどれを使えばいい?
A: まずは手書きやスマホのメモ帳で十分です。記録が習慣化してから、グラフ化や目標管理の機能が必要だと感じたタイミングでアプリを検討してください。MOBA向けのテンプレートを持つ Leveler など、カスタムメトリクスに対応したツールが候補になりますが、特定のツールがすべての人に最適とは限りません。
Q: どのくらいの期間で効果が実感できますか?
A: 個人差がありますが、多くのプレイヤーは2〜3週間の継続で「自分の傾向がわかってきた」と感じ始めます。ただし、ランクの変動にはチームメイトやマッチアップの要素も大きく影響するため、記録による上達とランク変動を直接結びつけないことが大切です。
まとめ
MOBAで上達するための記録は、ロールに合った指標を絞り、毎試合3分で続けるシンプルな方法が最も効果的です。
- 自分のロールに合った3つの指標を選ぶ
- 試合終了後の3分間で記録する
- 週に1回、記録を見返して次週の目標を1つ決める
- 定性評価(自己評価)も取り入れる
最初から完璧を目指す必要はありません。今日の試合で「CSと1行メモ」だけでも始めてみてください。MOBA上達全般のアプローチについてはMOBA上達ガイドの全体像もあわせて参照し、自分に合った改善ルーティンを組み立てていきましょう。